こんちゃす!20代ひよっこ投資家るしふぁー(@rushifer_hiyoko)です。
今回取り上げる銘柄は、ズームインフォ(ZI)という企業です。
この会社は、Inc.5000(最も急成長している企業)に選ばれた企業です。
- 営業をする上で、市場開拓を推進するための販売・マーケティング向けのクラウドプラットホームを提供
- 年間10万ドル以上の顧客1848社超。前年同期比+40%以上(前期1763社)
- 2022年第3四半期売上 $287.6M(前年同期比+46%)
- 2022年第3四半期フリーキャッシュフロー $99.8M。前年同期比+36%。
- Chorus.aiのサービス内容拡充。
- 第3四半期ガイダンスは売上高、営業利益、ガイダンスともに上方修正。
成長も加速してて、期待の会社です。
こちらでは、グロース株を中心に銘柄分析記事を執筆しています。
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それでは、ズームインフォ(ZI)を紹介していきます。
ズームインフォ(ZI)とはどんな会社?
ズームインフォとは
ズームインフォは、販売及びマーケティング部門向けに、営業を効率的に促進するためのクラウドプラットフォームを提供する会社です。
営業と聞くと、人的資本を投入して、人の足で顧客を獲得するイメージを持つと思います。全て人力のみで営業を行うと、データの調査や顧客情報の収集・整理に時間を費やすこととなります。これは、品質低下を招き、非効率であると言えます。
そこで、ズームインフォのプラットホームを利用することで、よりスマートに、より良く、より早く営業を行うことができます。
ズームインフォの顧客
ズームインフォは2万人以上の顧客から信頼を得ています。例として、GoogleやAmazonなどの大型テック企業から、zoomなどの新興企業、そして富士通といった日本企業も導入しているそうです。
他にも、最近スピンオフにより上場を果たしたvimeoや、株価上昇の調子がいいCloudflareなども顧客としています。
ここで、実際にズームインフォのサービスを導入している企業の効果を紹介します。
- TentCraft:ズームインフォにより、4月収益200万ドルを計上。100を超える医療施設と契約。
- workfront:ズームインフォの使用により、アクティビティ2倍を記録。パイプラインは年間90%以上増加
- zoom:ズームの営業部隊はズームインフォのサービスに90%依存。収益も300%増加
また、2022年第4四半期決算時点で、30,000を超える顧客がサービスを利用しています。経済統計の情報や金融情報を提供するFactSetやプロジェクト管理のクラウドサービス企業のmonday.com、ここ最近のIPOで話題となったフィンテック企業のSoFiなどが新たにサービスの利用を開始している。
ズームインフォ(ZI)のビジネスモデル
ここから、詳しくズームインフォのビジネスモデルをみていきます。
情報とデータ
顧客情報について、入手したい対象顧客の電話番号やメールアドレスなどの基本的な情報だけでなく、責任の度合い、資格、職務経験などの詳細情報を提供します。また、個人単位のみではなく、会社全体の組織図、人事異動、企業の動向もチェックすることが可能です。
中には、部門別の規模の大きさ、構造、技術、収益の成長率など細やかな情報を取得するため、使用している企業もあります。
こういった情報を、企業の特性に応じて、ターゲットとする価値の高い企業のリストを作成します。
インテントデータの活用
インテンドデータは消費パターンを追跡し、消費者の意図を把握することで、商品を購入してくれる見込み客のデータのことを指します。
これを利用することで、企業は見込み客である顧客の意思決定者(CEO)などとコンタクトをとる機会を作ります。
ズームインフォは、利用者の条件でアクティブな顧客のシグナルを発見し、その情報をリアルタイムで利用者に送ります。
そうすることで、効果的に利用者の顧客に営業のアプローチを行うことが可能です。
InboxAI
InboxAIを使用すると、営業チームのメール受信ボックスをSalesforceに直接同期することができます。Salesforceにて、手動で同期する必要もありません。
Salesforceとは、クラウドサービスを提供している企業です。Salesforceでも、似たような顧客管理サービスを提供していますが、更新作業が手間であるため、「生きた情報を手に入れにくい」「使いにくい」といったユーザーの声が上がっています。
InboxAIにより、顧客のアカウントや市場機会、エンゲージメントを把握します。人工知能を活用したカスタマイズ可能なセールスプレイブックを利用すると、営業チームが商談の成功する予測可能性を測ることができます。販売サイクルを最適化するため自動化した推奨事項とタスクを作成できます。
Chorus.aiの買収
2021年7月13日、ズームインフォはChorus.aiという企業を買収しました。Chorus.aiは、高成長している営業チーム向けの会話インテリジェンスプラットフォームです。この買収により、参入可能な市場が700億ドル増加します。この買収により、2022年度下半期のキャッシュフローを増加させる効果があります。
Chorus.aiのクラウドサービス
Chorus.aiのクラウドサービスについて説明します。
利用者の見込み客や顧客との全ての通話、会議、メールをキャプチャして分析します。同業種内で、トップのパフォーマンスを出している企業の成功例を特定し、具体例をあげてフィードバックを提供します。
ここで、具体的にChorus.aiの内容について、見ていきます。
ズームインフォ(ZI)の業績
2022年第3四半期決算
決算の結果は、以下の通りです。
- 売上高 予想 $278M→$287.6M ⭕️ (+46%)
- EPS 予想 $0.20→$0.24 ⭕️
第4四半期ガイダンス
- 売上高 予想 $298M→$298M〜$300M ⭕️
- EPS 予想 $0.21→$0.21〜$0.22 ⭕️
FY2022ガイダンス(上方修正)
- 売上高 予想 $1.09B→$1.094B〜$1.096B ⭕️
- EPS 予想 $0.8→$0.83〜$0.84 ⭕️
今期の決算、来期ガイダンス、通年ガイダンスの予想をきっちり上回る美しい決算です。GAFAMなどを中心としたテック企業が大崩れする中、予想を上回る素晴らしい決算を出し続けています。インフレ局面でも、結果が残せている数少ない企業と言えます。
ただし、気になった点もいくつかあります。カンファレンスコール内で、CFO(最高財務責任者)であるキャメロン・ハイザーの発言で、取引先の決裁精査が厳格になっているため、販売サイクルが伸びているとの説明がありました。これまでのズームインフォ(ZI)の成長の抑止力となる恐れがあり、ハイザーも第4四半期の成長予測を慎重にみているとの発言がありました。
また、今決算の資料でも、同企業群の中でリーダー企業であることが示されていたものがありました。
売上高及び売上高成長率
売上高及び売上高成長率の推移を見ていきます。
売上高は綺麗な右肩上がりです。しかし、売上高成長率も50%〜60%と高い水準を保っていましたが、今期から46%と、明確な鈍化がみられました。経営陣もこれからの予想は慎重な見方をしています。
EPS及びEPS成長率
続いて、EPSとEPS成長率の推移を見ていきます。
今期決算でさらに利益を残すことに成功しています。グロース企業でEPSを伸ばしていることは評価できる点です。これからは、急速な売上高成長のみならず、利益の伸びにも注目したいです。
フリーキャッシュフロー
上図は、フリーキャッシュフローの推移を表しています。
前年同期比+36%。基本横ばいですが、きっちりキャッシュを残せています。
ズームインフォ(ZI)の株価
ズームインフォの株価を見ていきます。
今決算は良かったことものの、第4四半期業績について、CEO及びCFOが慎重な姿勢を示したこと、請求額が予想より下回ったことなどの要因で20%以上下落しました。(2022年11月3日時点)株価が下落したものの、業績はピカピカです。
最後に
今回は、ズームインフォ(ZI)という営業クラウドサービスを提供している企業を取り上げてみました。
2022年第2Qの決算は、文句なしの決算でしたが、一気に売られてしまいました。マクロ要因及び今後の業績に注視しつつ、積極的に拾っていきたい銘柄だと考えます。今回紹介したズームインフォ(ZI)を含めた米国株に投資をしたい方は、以下の口座から開設することで、投資をすることが可能です。
少しでも、この記事を読んで、投資を検討している人にとって、お役に立てれば幸いです。
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