【銘柄分析】台湾セミコンダクター(TSM)将来性のある世界シェアNo.1の半導体製造企業

米国株
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今記事では、台湾セミコンダクター(TSM)という企業を紹介していきます。

この企業は、アメリカ著名投資家のウォーレン・バフェットも投資したことで注目を浴びています。

  • 最先端の半導体チップを製造する世界最大級のファウンドリ企業
  • 2022年ファウンドリ市場シェア予想は57%で業界No.1
  • 2022年第3四半期売上高 $20.23B(前年同期比+35.95%
  • 2022年第3四半期営業利益率50.6%、粗利益60.4%

他者を追随しない圧倒的なシェアを誇ります。

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それでは、台湾セミコンダクター(TSM)を紹介していきます。

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台湾セミコンダクター(TSM)とはどんな会社?

台湾セミコンダクター(TSM)とは?

台湾セミコンダクター(TSM)は、最先端の半導体チップを製造する世界最大級のファウンドリ企業です。

投資家
投資家

そもそも半導体って何だろう??

るしふぁー
るしふぁー

半導体は、金属の導体とゴムなどの絶縁体のちょうど中間に値する抵抗率を持つものを指します。

半導体は、スマートフォンIoT機能を持つ家電製品、精密機械を円滑に作動するように欠かせないものです。半導体の役割は、高速のデータ受信・発信高精細映像の撮影・記録・データ処理自動車の自動運転など様々な場所で利用されています。そういった半導体を世界最大規模で製造・販売を行っている企業が今回紹介する台湾セミコンダクター(TSM)です。

台湾セミコンダクター(TSM)は、1987年に設立され、現在は世界各国に生産拠点を持ち、高度な製造技術を持っています。台湾セミコンダクター(TSM)は、世界各地から高い評価を受けており、多くの半導体大手企業がパートナーに選んでいます。 さらに、台湾セミコンダクター(TSM)は、業界をリードする技術力を持っており、常に最新の半導体製品を開発しています。

台湾セミコンダクター(TSM)の顧客と競合環境

台湾セミコンダクター(TSM)の顧客は、 以下の通りです。

  • nVida
  • AMD
  • アップル
  • インテル
  • 富士通 など

世界最大手の半導体設計企業であるnVidaをはじめとして、日本企業である富士通なども顧客です。ここで面白いのは、競合企業になりえそうな半導体企業も顧客として抱えている点です。台湾セミコンダクター(TSM)は、半導体設計部門を一切持たず半導体製造工程に特化して事業を進めてきました。これによりアップルやインテルなどと直接的な競合とはならず、信頼して受注してもらう体制が整っています。

次に、半導体ファウンドリ企業の競合状況を見ていきます。

引用:2050年までの世界半導体市場予測 第3弾 ~30年後もスイートスポットは28nmかより

台湾セミコンダクター(TSM)のシェアが57%と圧倒的です。二番手にサムスンがつけていますが、17%とシェアを上手く獲得できていないことがわかります。

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台湾セミコンダクター(TSM)のビジネスモデル

続いて、台湾セミコンダクター(TSM)のビジネスモデルを見ていきます。

3nmの最先端ロジック半導体

台湾セミコンダクター(TSM)は、業界最先端の3nmのロジック半導体の開発に成功しています。ここで、3nmロジック半導体の説明の前に、半導体の種類について解説をしておきます。

まず、半導体の種類は大きく2つの種類に分かれます。

  • ロジック半導体:演算を担う半導体。主にスマートフォンやパソコンに搭載。電子機器の「頭脳」の役割を担う。価格変動が緩やかで市況に振り回されにくい特徴を持つ。
  • メモリー半導体:記憶を担う半導体。主にスマートフォンやパソコンのデータ保存の役割を担う。汎用性が高く、需給の影響を受けやすいため販売価格が変動する特徴を持つ。

他にもアナログ半導体やパワー半導体などがあります。付加価値が一番大きい半導体はロジック半導体であり、台湾セミコンダクター(TSM)はロジック半導体を主力としています。その中でも、さらに最先端の3nmのロジック半導体の開発に成功しているわけです。

引用:台湾セミコンダクターホームページより

上記の図の通り、30年以上の時間をかけて回路線幅が細い半導体開発に取組んできたわけです。これまでは、5nmのロジック半導体が諸力製品でしたが、2021年において、3nmのロジック半導体が業界最先端となっています。

3nmロジック半導体は、5nmのロジック半導体と比較して、最大70%ロジック密度の向上、同じ電力で15%以上速度向上、同じ速度で最大15%の電力削減を実現しています。3nmのロジック半導体は、モバイルアプリやHPC(ノートPCより超高速で複雑な問題を処理)アプリにサポートを提供します。2022年後半に量産体制が整う予定です。

テクノロジープラットホーム

台湾セミコンダクター(TSM)は、スマートフォン高性能コンピューティング自動車用電気機器IoT技術(モノのインターネット)の4つの市場が急成長している点に注目しています。実際に半導体需要も半導体設計から半導体製造が移り行く中で、4つの異なるプラットフォームを構築し、競争力のある差別化された製品を顧客に提供し、設計から市場投入までの時間が短縮されています。

引用:台湾セミコンダクター 2022第3Q 決算資料より

上記図は、2022第3Qの決算におけるプレゼンテーション資料から引用したものです。スマートフォン向けの製品は41%で最も大きく、HPC向け製品は39%IoT技術向け製品は10%、自動車向けの製品も5%とかなり大きいです。また、前期比伸び率は、IoT技術向け製品が+33%スマートフォン向け製品が+25%、自動車向けが+15%と増加率が著しいことがわかります。

テクノロジープラットフォームの説明は以下の通りです。

  • 自動車電気機器プラットフォーム:自動運転の時に利用されるLiDARセンターのCIS技術などに利用。自動車イノベーションの80%を推進。
  • HPCプラットフォーム:昨今のクラウドデータセンターや通信インフラなど爆発的にデータ量増加に対し、高速かつ最先端の製品を提供。
  • IoTプラットフォーム:急成長するIoTデバイスは、指数関数的にデータが増加していることから、高速接続などを可能にする5Gインフラを組み合わせることで、幅広い(AI+IoT)アプリケーションを提供。
  • スマートフォンプラットホーム:適切なパフォーマンス・パワー・コストの最適化を図り、データ通信の帯域幅・遅延・接続デバイスの密度が向上。

今後の研究開発

台湾セミコンダクター(TSM)の技術的リーダーシップの強化・維持を行うため、研究開発に多額の投資を行う予定です。当社は、5GやIoTアプリケーションを対象とするRF及び3Dインテリジェントセンサーなど新しい専門技術の開発に注力しています。また、顧客のために将来の費用対効果の高い技術と製造ソリューションへの道を開くとともに、学会や外部機関とも協力関係を継続する予定です。

引用:台湾セミコンダクター ホームページより

上記プロジェクトはR&D予算の70%を占めている大型プロジェクトです。しかし、同社の設備投資について、2022年10月のニュースにて、2022年12月通期の設備投資額の期初予想は$40B〜$44Bであったのに対し、$36Bに下方修正をするなど業界の先行きに不透明感が出ているのは事実です。

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台湾セミコンダクター(TSM)の業績

2022年第3四半期決算

決算の結果は以下の通りです。

  • 売上高 $19.09B → $20.23B ⭕️ (+35.95%
  • EPS $1.69 → $1.79 ⭕️

第4四半期ガイダンス

  • 売上高 $19.48B → $19.9B〜$20.7B

今期の決算は、売上高・EPS・ガイダンスとともにクリアしています。ハイテク企業の決算の取りこぼしが目立つ中で、かなりいい決算を出したと言えます。5nmの半導体の成長が牽引したそうです。12月23日のニュースでは、欧州に初の半導体工場をドイツに建設すると報じられていました。

引用:台湾セミコンダクター 2022第3Q 決算資料より

営業利益率が脅威の50%を超えており、2022年に入っても利益を確実に伸ばせている数少ない企業と言えます。

しかし、2022年第3四半期のカンファレンスコールでは、課題点にも触れらており、消費者市場の冷え込みについて言及されていました。特にデータセンター向けの製品や自動車関連の製品に関して、需要が落ち込むリスクがあるとのことです。

また、スマートフォン・PC市場の弱さに言及。半導体サプライチェーンの遅延により、一部半導体製品(N7、N6の需要)に影響を受けているようです。しかし、これは一時的な影響であると結論づけています。

引用:台湾セミコンダクター 2022第3Q 決算資料より

上記図は、売上高に占める半導体製品の売上高種別割合を占めています。今決算では、5nm半導体が28%と一番の売上高割合を占めていることがわかります。前四半期までは、7nmの半導体が一番割合が高かったですが、今決算で5nmと7nmの割合が逆転しています。

売上高及び売上高成長率

続いて売上高及び売上高成長率を見ていきます。

売上高は順調に右肩上がりです。2022年に入って売上高成長率は、30%台を維持しています。

EPS(一株あたり利益)とEPS成長率

EPS(一株あたり利益)とEPS成長率を見ていきます。

EPSも順調に増加しています。2022年に入ってEPS成長率も加速しており、利益をきっちり残せていることがわかります。

営業利益・営業利益率

次に、営業利益・営業利益率を見ていきます。

2021年までは横ばいでしたが、2022年に入ってから営業利益・営業利益率ともに急加速しています。大手半導体メーカーが続々減速決算を発表している中、営業利益率が加速していることは好感を持てます。

台湾セミコンダクター(TSM)の株価

台湾セミコンダクター(TSM)の株価を見ていきます。

2022年は右肩下がりです。ハイテク企業は軒並み逆風です。値幅調整は十分ですが、日柄がもう少しかかるかもしれません。

最後に

今回は、世界最大級の半導体製造企業の台湾セミコンダクター(TSM)を紹介してきました。

2022年第3Qの決算は、半導体企業群の中では、そこそこいい結果を出しており、半導体ファウンドリ市場シェアもNo.1と期待が大きい企業だと言えます。今回紹介した台湾セミコンダクター(TSM)は、米国株で多く取引されています。以下の口座開設を行い、投資をすることができます。

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少しでも、この記事を読んで、投資を検討している人にとって、お役に立てれば幸いです。

ではでは。

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