こんちゃす!20代ひよっこ投資家るしふぁー(@rushifer_hiyoko)です。
今回、紹介する銘柄は、炭酸飲料水でお馴染みのKO(コカ・コーラ)です。
日本でも、飲料品業界第2位のサントリーを抑えて、業界トップのシェアを誇ります。
- コカ・コーラは世界最大級の飲料品メーカー。近年では、炭酸飲料水だけではなく水や茶など清涼飲料水などを展開。
- 世界で200を超えるブランド展開。米国以外の市場開拓に積極的。
- 2022年第3四半期売上高 $11.0B(前年同期比+10.5%)
- 2022年第3四半期EPS $0.69(前年同期比+6.15%)
- 2022年EPSガイダンス前年同期比+14〜15%を予想(前回ガイダンス+12〜13%から引き上げ)
安定して業績を伸ばしています。
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それでは、KO(コカ・コーラ)を紹介していきます。
KO(コカ・コーラ)の基本情報とブランド
KO(コカ・コーラ)は世界で最大規模を誇る飲料水メーカーの会社です。
炭酸飲料水のコカ・コーラのみではなく、コーヒーやジュース、水、お茶などさまざまな飲料水のメーカーを保持しており、多種多様な商品を提供しています。近年、世界的に健康志向の考え方が普及している中で、炭酸飲料の市場から非炭酸飲料水の市場の開拓に力を入れています。
次にブランドについてみていきます。
日本で馴染み深いブランドで言えば、スポーツドリンクのアクエリアスやコーヒーのジョージア、清涼飲料水の綾鷹やいろはすといったところでしょうか。上記、KO(コカ・コーラ)のブランドは、一部分を抜粋していますが、世界では200以上のブランドが展開されています。
また、KO(コカ・コーラ)の上位20種類のブランドのうち、19のブランドが減糖ないし無糖の商品です。2017年から2021年の4年の間に90万t以上の添加糖類の減少に成功しています。
KO(コカ・コーラ)の製品ポートフォリオのうち、約66%が100カロリー未満(約340gあたり)の商品であり、2021年に販売された製品のうち、28%は低カロリーまたはゼロカロリーの製品でした。
KO(コカ・コーラ)のビジネスモデル
濃縮液事業と販売事業
KO(コカ・コーラ)のビジネスモデルは大きく2つに分けられます。
- 濃縮液事業:フランチャイズを結んだボトラー(原液開発会社から原液を仕入れ、製造及び消費者に販売する会社)に原液を提供する事業
- 販売事業:飲料品を製造し販売する事業
KO(コカ・コーラ)は、利益率の向上を目指すため、販売事業のフランチャイズ化を目指しています。すなわち、ボトラーが担う事業部分をボトリング・パートナーとして認定し、別会社として事業を譲渡。KO(コカ・コーラ)は、ボトリング会社を所有・管理・支配を行いません。
KO(コカ・コーラ)とボトリング・パートナーの関係性を総称してコカ・コーラシステムと呼びます。コカ・コーラのビジネスモデルを理解する上で、コカ・コーラシステムを把握することは必要不可欠です。
コカ・コーラシステムをシステムを導入するメリットは、利益率の向上です。ボトラーが担うボトリング事業は、設備の維持管理や物流などの下流部門であることから、付加価値を付けることは難しく、無駄なコストを発生してしまいます。
ボトリング事業を別会社に移管し、KO(コカ・コーラ)本社は、濃縮液事業及び商品の企画・開発・マーケティングなどの上流部門の事業に専念することで、高利益率を目指すことが狙いです。
営業利益率 | |
2015年 | 23.45% |
2016年 | 24.21% |
2017年 | 26.62% |
2018年 | 30.70% |
2019年 | 28.26% |
2020年 | 29.76% |
上記表は年別の営業利益率を表しています。実際、2018年から28%以上の営業利益率を記録しており、システム導入の効果が表れています。
「世界」に事業を展開しているKO(コカ・コーラ)
KO(コカ・コーラ)は、200カ国以上の国で商品を販売しています。KO(コカ・コーラ)の決算書類を見ると、地域別・種別売上高について紹介されています。以下、決算書類を引用し、グラフの形で地域別・種別売上高比率を表しています。
世界各国で、KO(コカ・コーラ)の飲料水が愛されていることがわかります。ここで、各地域の特徴を簡単にまとめておきます。
- 北アメリカ:2022年第2四半期の営業利益率35.9%。人件費・輸送費の高騰によるサプライチェーンの乱れに苦しむも、ユニットケースの販売量は2%増加。
- 欧州・中東・アフリカ:2022年第2四半期の営業利益率55.1%。各地域と比較しトップの営業利益率を誇る。アフリカの成長率が目覚ましいものの、為替の影響で営業利益は前年同期比+10%に落ち着いた。
- 太平洋アジア:2022年第2四半期の営業利益率32.2%。中国のロックダウンの影響で営業利益率は前年同期比+4%と他地域と比較して低水準となった。
- 南アメリカ:2022年第2四半期の営業利益率28.8%。顧客獲得のため積極的なマーケティングに尽力を注いでいる。アルゼンチンの高インフレによる価格高騰を受け、価格面ではダウンサイドとなった。営業利益率の前年同期比+19%。
続いて、グローバルベンチャーとボトリング事業についてまとめておきます。
- グローバルベンチャー:KO(コカ・コーラ)は勢いのある飲料品メーカーの投資・買収や共同事業を行い、ベンチャーグループを形成。イギリスのコーヒーメーカーであるCostaの新しいフラッペシリーズが成長を牽引した。
- ボトリング事業:アフリカや南アジアのインド、東南アジアなど、一部ボトリング事業を直営で行っている。営業利益率は4.8%と低水準。
グローバルベンチャーの例を載せておきます。
イギリスのコーヒーメーカーであるcostaをはじめ、日本で人気のMONSTERなど急成長飲料品メーカーへの投資も積極的です。
KO(コカ・コーラ)の業績
KO(コカ・コーラ)の決算
ここで、2022年第3四半期のKO(コカ・コーラ)の決算について簡単にまとめておきます。
- 売上高 予想 $10.47B → $11.0B ⭕️ (+10.5%)
- EPS 予想 $0.64 → $0.69 ⭕️(+6.15%)
- 為替の影響で売上高に7%のダウンサイドあり。
- ユニットケース販売量は前年同期比+4%
FY2022ガイダンス
- EPS $2.45 → $2.67〜$2.69 ⭕️
- 売上高成長率 +12%〜+13% → +14%〜+15% ⭕️
- EPS成長率 +5%〜+6% → +6%〜+7% ⭕️
決算は良好です。売上高・EPS共に予想を上回りました。2022年ガイダンスですが、売上高成長率及びEPSについて、ガイダンスを引き上げています。為替の影響及びインフレの影響でダウンサイドがあるものの、それを上回る好業績を維持しています。
営業利益率は、29.5%でした。(前年度は30.0%)BODYARMORの買収・営業コストの増加・マーケティング費用の増加・為替の影響によるマイナス成長となっています。
営業キャッシュフローは、前年同期比$1.2B減の$8.1Bです。
ここで、過去の決算の結果を表にまとめてきます。
EPSは常に予想を上回っています。売上高は、コロナショック時はぐずつきまいたが、基本コンセンサス予想を上回る決算です。
売上高および売上高成長率
次に売上高及び売上高成長率をみていきます。
ボトリング事業を分社化したことから、売上高は減少傾向。利益率向上を目指しています。
配当・配当性向
続いて配当・配当性向のデータを見ていきます。
一株あたり配当は増加傾向です。連続増配している優良企業であることが言えます。また、配当性向も60%台であるため、堅実な経営ができています。
営業キャッシュフロー
次に営業キャッシュフローです。
営業キャッシュフローも潤沢です。利益率の改善を意識した経営が実を結んだ形です。企業買収のための投資余力もありそうです。
KO(コカ・コーラ)の株価
最後にKO(コカ・コーラ)の株価を見ていきます。
9月に大きく下げましたが、10月下旬に入り、決算を機に大きく持ち直しています。$60後半を目指す面白い展開です。(2022年11月1日現在)
最後に
今回は、世界的に事業を展開しているKO(コカ・コーラ)を調べてみました。安定成長・連続増配中の優良企業で、世界情勢が不安定な中でも堅調な業績を残しています。
投資を検討しているあなたにとって、少しでもこの記事がお役に立てれば幸いです。
KO(コカ・コーラ)を含む米国株の投資を検討している方は、以下サクソバンク証券で口座開設をおすすめします。
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